5G – 新世代のモバイルネットワークがもたらすもの

5G – 新世代のモバイルネットワークがもたらすもの

多くの方は5Gと呼ばれる新しい世代の携帯電話サービスが日本でも開始されたことをご存知でしょう。これまでも多くの方が楽しんできたビデオストリーミングなどのサービスは、高速かつ低遅延なネットワーク上でより良い視聴体験ができるようになります。それだけにとどまらず、5GのネットワークはVRやARなど新しい体験をスマートフォンユーザーにもたらすことでしょう。

5Gは高速・低遅延だけではありません。IoTに代表されるような様々な企業で活用できる新しいユースケースをもたらします。これはITU-R(グローバルテレコミュニケーションを管理する政府間組織)が発行したレポートで見ることができます。 ITU-Rは、5Gネットワークの潜在的なユースケースの3つの重要なカテゴリーを定義しています:

      1. Enhanced mobile broadband (eMBB) – より高度化したモバイルブロードバンド、AR(拡張現実)およびVR(仮想現実)。
      2. Massive machine-type communications (mMTC) – IoT、スマート農業、スマートシティ、エネルギー監視、スマートホーム、リモート監視。
      3. Ultra-reliable and low-latency communications (URLLC) – 自動運転、スマートグリッド、遠隔患者モニタリングおよび遠隔医療、産業オートメーション。

 

以下の図はこれらの利用ケースを示しています。スマートシティ、ミッションクリティカルアプリケーション、産業オートメーションなど、IoTが実現する重要な機能となる多くのユースケースがあります。 5GはIoTを新たなステージへと導くものと期待されています。

出典: ITU-R

5Gネットワーク実現における技術革新

 

テレコムモバイルネットワークの標準化団体である3GPPは5Gネットワークの技術仕様を定義しており、日本を含むほとんどの事業者はこの技術仕様に基づいてネットワークを構築しています。 下図は3GPPの技術レポートから引用しています。ここではITU-Rのレポートと同様の利用ケースを見ることができますが、ネットワークの技術的な実現方法を検討している3GPPでは重要な要件として”Network Operation(ネットワークの運用)”に着目しています。例えば、図中「ネットワークスライス」は5Gにおいて重要な技術要件です。 ネットワークの「スライス」は、特定の目的で使用される5Gネットワークのサブセットであり、迅速かつ簡単に展開可能です。 では、それはどうやってそれを実現できるでしょうか? ― 鍵となるのはネットワークの仮想化とクラウドでの運用です。

出典: 3GPP テクニカルレポート22.891

総務省が推進する「ローカル5G 」

 

総務省は、限定エリアにおける5Gネットワーク「ローカル5G」の活用推進を主導しています。 ローカル5Gは、5Gネットワークの技術を工場内や企業の自社敷地内などの限られたエリアに適用することが可能です。 これにより、あらゆる業種のIoTが活性化することが期待されます。

前述のとおり、5Gネットワークがクラウドベースで動作するよう設計されることにより、特定のビジネス(=ネットワークスライス)毎にネットワークを利用でき、旧世代のモバイルネットワークよりも迅速に様々な事業へ適用できます。

出典: 総務省

クラウドおよびコンテナ化されたIoTインフラストラクチャ

 

Eurotech everyware IoTは、コンテナ上で稼働可能なクラウド対応ソリューションです。 これにより、ローカル5Gのコンセプトに適応し、5Gネットワークで新しいビジネスを実行することが可能になります。

Everyware IoTソリューションは、迅速に展開でき、あらゆるデバイスやビジネスアプリケーションと柔軟に統合できるIoTインフラストラクチャを提供します。ローカル5G提供事業を行うことを検討している企業は、Everyware IoTをサービスカタログに加えることにより提供サービスに柔軟性をもたらすことが可能です。また、IoTを導入する企業ではパブリック/プライベートを問わず様々なクラウドに対応可能なEveryware IoTをベースに独自のIoTインフラストラクチャを構築し、通信手段として5Gを利用してIoTを推進することも可能です。

iot-small

Eurotechは仮想化のためのハードウェアも提供しています。 BoltCOR 30-17 Virtualization Edition(VE)は、過酷な動作条件下でも非常に効率的な仮想環境を提供可能な、ITとOTをエッジで連携することを可能にする堅牢なエッジサーバーです。 BoltCOR 30-17 VEは、VMware Hardware Compatibility List(HCL)にリストされているVMWare対応製品となっており、非常に堅牢で、ファンや通気口がなくても、EN50155 TX温度条件(最大+ 85°C)下で信頼性の高い動作を保証します。 仮想化データセンターと同じメリットをフィールドに提供します。