EurotechのReliaSENSなどのウェザーステーションは、各種スマート農業用センサーを組み合わせており、農場のフィールド全体に配置され、さまざまなデータを収集してクラウドへと送信します。 そのデータを利用して、気象条件をマッピングしたり、適切な農作物を選択したり、生産能力を向上させたりするために必要な措置を講じることができます（＝精密農業）。

IoTセンサーで日照、温度、土壌の状態、湿度、CO2レベルなど、畑の微気候や生態系に関する膨大な数の指標を収集できます。 こうしたデータにより、最適な水量の算出や費用の削減をしながら、より高品質な農作物を育てることができます。

IoTセンサーで照明、温度、土壌の状態、湿度など温室の状態に関する情報をリアルタイムで取得できます。

ウェザーステーションは環境データを取得するだけでなく、灌漑システムを開始したり、照明や換気の設定を変更したりするなど、指定されたパラメータに一致するように条件を自動的に調整します。

精密農業のもうひとつの要素となるIoT製品が、耕種管理用のセンサーを搭載したIoTノードです。 ウェザーステーションと同様、IoTノードはフィールドに配置され、耕種農業に特化したデータ（気温、降水量、葉の水分量、農作物の健康状態）を収集します。土壌水分、温度、電気伝導率などを測定するセンサーを搭載したIoTノードでは、各農作物の特性に合わせて個別にアプローチすることができます。 またこの技術は地理空間データと組み合わせて、各フィールドの正確な土壌図を作成することができるほか、廃棄物の削減や、収穫量の改善など、持続可能な農業の実現に向けて活用できます。

トラッカーなどのIoTセンサーを農用動物（家畜）に取り付けて、家畜の健康状態とログのパフォーマンスをモニタリングし、居場所の特定や、健康状態あるいはストレス度合などのデータを収集することができます。 また、AIカメラと組み合わせることにより、野生動物の侵入に対して即座に対応することができます。

精密農業と予測データ分析は密接に関連しています。 IoTとスマートセンサーの技術が膨大なリアルタイムデータをもたらし、そのデータを分析することによって、農作物の収穫時期や収穫量、病気や害虫のリスクなどの重要事項に関する予測を立てることができます。 データ分析ツールは、これまで気象条件に大きく依存してきた農業を、より管理しやすく、より予測可能なものへと変革させることができます。